大判例

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東京高等裁判所 昭和52年(行ケ)26号 判決

原告 石川末雄

被告 静岡県選挙管理委員会

〔抄 録〕

本件訴は、地方公共団体の議会の議員の当選の効力に関する訴訟(以下、当選無効訴訟という。)と解するのが相当であるが、同訴訟は、個人の具体的権利義務に関する争訟ではなく、行政事件訴訟法第五条にいう「民衆訴訟」に属するものとみるべきであり、同法第三条第四項にいう「無効等確認の訴え」にも当らないものと解すべきである。従って、当選無効訴訟は法律に特別の規定がある場合にのみ提起することが許されるものというべきである。ところで、公職選挙法(以下、単に「法」という。)第二〇七条第二項は、当選無効訴訟の提起について同法第二〇三条第二項の規定を準用し、同法第二〇六条第一項の規定による異議の申出又は同条第二項の規定による審査の申立に対する都道府県選挙管理委員会の決定又は裁決に対してのみ当選無効訴訟を提起することができる旨定めている。従って、本件の場合は、小笠町選挙管理委員会に対し異議の申出をし、これに対する同委員会の決定に不服であれば、法第二〇六条第二項の規定により被告静岡県選挙管理委員会に審査の申立をし、これに対する同委員会の裁決があったとき、この裁決に対してのみ当選無効訴訟を提起することができることになる。しかるに、本件訴は法第二〇六条第二項の規定による審査の申立及びこれに対する被告静岡県選挙管理委員会の裁決を経ないで提起されたものであることが、弁論の全趣旨に照らし、明らかであるから、不適法として却下を免れない。

(枡田 山田 古館)

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